そこで、短期集中連載で「みんなのラグビー観戦講座」を書いてみることにしました。
今週末にはラグビーのワールドカップも終わってしまいますが、日本国内のラグビーはこれからが本格的なシーズンと言えます。
これを読んでいただいて、ちょっとでも「ラグビーを観てみようか」と思っていただければ幸いです。
では、第1回、最低限の基礎知識編です。
■ ラグビーはどんなスポーツか?
ご存知の通り、ラグビーは楕円形のボールを使います。
この楕円形のボールを、相手のゴールに運んで点数を稼ぎ、時間内でより多くの点数を取った方が勝つゲームです。
しかし、他のスポーツと違うところ、というか、ラグビーの特徴は、ボールを前に運ばなければならないにもかかわらず、ボールを運ぶためには、持って前にでるか、キックを使うしかありません。そう、前に投げてはいけないのです。
この、一種矛盾したルールの中で、いかに相手ゴールまでボールを運ぶか、そこがラグビーの面白いところと言えます。
■ ラグビーは何人でやるのか?
さて、ラグビーは何人でやるスポーツでしょうか…? 野球は“ナイン”、サッカーは“イレブン”、そしてラグビーは“フィフティーン”。
そうです。1チーム15人でやるスポーツです。つまり両チームで30名、それにレフェリー1名、タッチジャッジ2名の33名が最低必要な人数です。
他のスポーツもそうですが、それぞれのポジションには名前があります。ラグビーの場合、背番号とポジションが対応しています。が、この講座では個別のポジション名には触れません。知らなくても、見る分には大丈夫ですから。ただ、大きなくくりだけは書いておきます。
背番号1〜8までがフォワード(FW)、9〜15までがバックス(BK)となります。
サッカーでは、BKは守備、FWが点取り屋ということになりますが、ラグビーは逆で、BKが点取り屋となります。そしてFWは体が大きく、ディフェンス系に強い選手が多くなっています。(ただ、近年のラグビーでは、FWも走れて、点数が取れないと勤まらなくなってきており、いちがいにこうした分類はしづらくなってきていると思いますが…)
■ フィールド

ラグビーのフィールドは、だいたい上図のようになっています。(若干線を省略している部分もあります)
この中で、後の説明のためにも覚えておいていただきたい名称があります。
まず、中央部分の「X」マークがある線、これが「ハーフウェーライン」です。ま、真ん中の線ですね。
このラインから、両側に平行にある点線、これが「10mライン(テンメーターライン)」です。このラインは、「ハーフウェーライン」から10mのところに引かれているので、このように言われます。
さらにそれと平行に、外側に引かれている線が「22mライン(にじゅうにメーターライン)」です。このラインはゴールライン(下の文章参照)から、ハーフウェーに向かって22mのところに引かれています。
そして、「H」のあることろ(ちなみに、このHが「ゴールポスト」)が「ゴールライン」です。
このゴールラインから、さらに外側にあるラインまでの間が「インゴール」になります
それからそれから、両脇の縦のラインが「タッチライン」です。
他にも縦のラインや、省略した横のラインもありますが、最低限、このくらい覚えておけば大丈夫でしょう。
■ どうなったら点数が入るのか?
ラグビーの点数は、以下の4つがあります。
○ トライ(T:5点)
言わずと知れた、トライ。これが一番点数が多く入ります。
ボールを相手インゴール内に持ち込み、地面に付けたら(これをグラウンディングと言います)点数が入ります。
アメリカンフットボールでは、ボールの先端がゴールラインを超えたらタッチダウンになるのですが、ラグビーではあくまでも“グラウンディング”しなければ、トライとなりません。
○ ゴール(G:2点)
トライの後に権利が与えられます。大昔は、トライしただけでは点数は入らず、このゴールが決まってはじめて点数が入ったとか。(点数をあげることに“トライ”できるから、トライという名前になったらしいです)
これは、トライした地点から、タッチラインに平行な線上からH型のゴールポストに向かってボールをけり、Hの中を通れば2点入ります。
○ ペナルティゴール(PG:3点)
相手が反則をした場合、その反則のあった地点からペナルティーゴールを狙うことができます。ま、サッカーのPKみたいなもんです。
反則地点からボールをけり、Hの中を通れば3点入ります。
○ ドロップゴール(DG:3点)
これは、どこからでもかまわないので、ドロップキック(と言っても、ロープにふって戻ってきた相手をジャンプして蹴る…のではなく、一度ボールを地面に落として、跳ね返ったところを蹴るキック)で、Hの中を通れば3点入るというものです。
日本では、あまりお目にかかりませんが、海外の選手(チーム)は、けっこうよくやります。
さて、今回はここまで。
次回は、いよいよルールの説明に入ります。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
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