今まで5回にわたって書いてきました「観戦講座」。いよいよ最終回です。
最終回は「その他の反則とレフリング」です。
■ その他の反則
今までの説明の中でふれられなかった反則を少しだけ。
オブストラクション
これは、“相手の邪魔をする”プレーです。
いろいろなパターンがありますが、主にはオフサイドのプレイヤー(昨日ふれたように、ボールより前にいるプレイヤー)が、ボールを持ったプレイヤーとの間に入り、タックルの妨害をしたりすると、この反則となります。これは“重い反則(ペナルティー)”です。
危険なタックル
守備側(ボールを持っていない側)は、ボールを持っているプレイヤーをタックルで止めようとしますが、この時、首付近から上にタックルに入ったり、相手に腕を回さずに体(肩)だけであたりに行ったりすると、危険なタックルと見なされて反則となります。これも“重い反則(ペナルティー)”です。
もうひとつ。キックしたプレイヤーに、キック直後の不安定な状態でタックルに入ったりした場合も、ペナルティーになります。
ノット・テンメーター
ペナルティーを犯したチームは、ペナルティーを取られた地点から10m下がらなければなりません。下がらないうちにプレーをしてしまうと、この反則をとられ、またペナルティーとなります。ペナルティーをもらったチームが、すぐにボールを軽く蹴って攻撃するシーンが見られますが、この時、ディフェンス側がこの反則をしてしまうことがよくあります。
■ アドバンテージルール
今まで、いろいろな反則の話を書きましたが、ラグビーには“アドバンテージ”ルールというのがあり、実際は反則を犯しても、すぐにその反則をとられることはありません。(ただし、“危険なタックル”のような場合は、レフリーの判断により、すぐに反則をとる場合もあります)
これは、反則が“軽い反則”でも“重い反則”でも同じで、まずは様子を見ます。様子を見ているうちに、反則を犯したチームの相手チームに有利な状態でプレーが進むと、その反則をとらずに、その後もプレー続行となります。この、レフリーが様子を見ている状態を、“アドバンテージを見る”と言います。
ちなみに、このアドバンテージを見てる状態の時、レフリーは反則された方のチーム側の腕を横にあげます。この状態でプレーを見て、有利にならなかった(アドバンテージがなかった)場合、笛を吹いてプレーを止め、反則のあった地点で、それぞれの反則にあった指示をします。
逆に有利になった(アドバンテージがあった)場合、レフリーは横にあげていた腕をおろします。つまり、レフリーが腕をあげている間は、アドバンテージを見ている状態となるわけです。プレー中に、レフリーが腕を横にあげたら、それは何らか反則があったということですから、注意が必要です。
■ イエローカード(シンビン)
サッカーのように、ラグビーでもイエローカードが導入されました。これは、危険なプレーや、再三にわたるレフリーの注意があったにもかかわらず、同じ反則を繰り返す場合などに出され、出されたプレイヤーは、10分間の退場になります。イエローカードを出すか、注意だけにとどめるかは、レフリーの判断にまかされています。
ちなみに、一発退場のレッドカードもあるようです。
■ レフリング
イエローカードや、ノックオン/スローフォワードの時もふれましたが、ラグビーではレフリーが非常に重要な役割を果たします。レフリーの判定次第で、大きくゲームが傾くこともしばしばです。
最近、TV中継でレフリーにマイクをつけて、レフリーのしゃべっている声が放送されるようになりましたが、レフリーは単純に反則をとるだけでなく、ゲームをうまく進めていくために、注意をしたり、指導をしたり、熱くなっているプレイヤーをなだめたりと、プレイヤーといろいろ会話をかわします。これにより、プレイヤーもレフリーがどういうところを注意しているのか、どういう場合に反則を取るのかという、レフリーの“くせ”のようなものをつかみます。
“うまい”レフリーは、ゲームの流れを大事にし、微妙なプレーの場合は反則をとらずに流したりします。他のスポーツ以上にレフリーの“うまさ”で試合がおもしろくなったり、おもしろくなくなったりするところも、ラグビーのおもしろいところかもしれません。
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以上で、この連載を終了したいと思います。
まずは、読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
ちょっと見直すと、説明の順番とか、用語の使い方とか、説明の仕方とか、さまざまなところで読み苦しいところが多々あったことと思います。
もっと、図を入れたりすれば、わかりやすいところもありますが、今回は文章のみの説明としてしまい、わかりにくいところも多かったように感じています。
さらに、本当はもっと簡単に説明しよう、細かいところははしょって…と考えていたのですが、気がつくと細かいことまで書いてしまったりして。
いろいろと不備があったところは、時間を見て、別な形でまとめたいと考えています。(いつになるかわかりませんが…)
今回の連載を見ていただき、ちょっとでもラグビーに興味を持っていただき、TV中継やグランドに足を運んでいただければ幸いです。
29.11.03
28.11.03
みんなのラグビー観戦講座(5)
いよいよ5回目となりました。
今回は、おそらくわかりにくいであろう“オフサイド”の話です。
■ オフサイドの考え方
兄弟スポーツであるサッカーにも“オフサイド”があるように、ラグビーにも“オフサイド”があります。
サッカーのオフサイドは、「ディフェンス側のキーバーを除く最後尾の選手よりゴール側にいる選手にパスを出してはいけない」みたいな感じだと思います。
では、ラグビーはと言うと、「攻撃方向に向かってボールより前にいるプレイヤーはオフサイド」となります。これが基本的な考え方です。
しかしこれでは、例えばスクラムからボールがバックス(スクラムに入らず、後ろに並んでいるプレイヤー)に回った時、スクラムを組んでいたプレイヤーはみんな“オフサイド”ということになってしまいます。でも、これでペナルティーにはなりませんよね。
もう少し正確に言うと、「攻撃方向に向かってボールより前にいるプレイヤーはオフサイドのプレイヤー」となります。“オフサイド”のプレイヤーは、プレーに参加しなければ反則(ペナルティー)にはなりません。逆に言えば、ペナルティーにはなりませんが、プレーには参加できません。なので、ボールが出ると、ボールを持ったプレイヤーより後ろになるような動きをするのです。
上記でオフサイドは“ペナルティー(重い反則)”と書きましたが、ボールを持ったプレイヤーが前にいる(オフサイドの位置にいる)プレイヤーにぶつかってしまった場合は、ペナルティーではなく“軽い反則”になります。これを“アクシデンタル・オフサイド”と言います。あくまで、アクシデント(ミス)ということで軽い反則になるのです。しかし、これ以外はオフサイドは基本的に”重い反則”となります。
と、オフサイドがこれだけの説明ですめば簡単なのですが、プレーの状態によってちょっとずつ“オフサイド”となる状態が変わってくるのがラグビーのちょっと複雑なところです。以下、それぞれの場面に応じたオフサイドを見ていきます。
■ ボールを蹴った場合のオフサイド
例えば、自陣の最もゴールに近いプレイヤーがボールを相手陣めがけてフィールド内にボールを蹴ったとします。
この時、このプレイヤーより前のプレイヤーはどうなるでしょうか?
そうです。みんな“オフサイドのプレイヤー”となり、このままではプレーに参加できない状態となってしまいます。
先のオフサイドの基本を考えれば、ボールが頭上を超えれば大丈夫なような気がしないでもありませんが、これではボールをキャッチする方が不利になりますので、ボールが頭上を超えただけではプレーに参加できません。実は、“ボールを蹴ったプレイヤーの後ろ”に行かないといけないのです。
そこで、ボールを蹴ったプレイヤーは、相手陣めがけて(蹴ったボールを追いかけて)走っていきます。ここで、このボールを蹴ったプレイヤ−に追い抜
かれたプレイヤーは“オンサイド(オフサイドの逆)”となり、プレーに参加できるようになります。逆に言えば、どんなに蹴られたボールのそばにいるプレイヤーも、いきなりそのボールをキャッチしに行ったりしてはいけないのです。(これをしたら“オフサイド”になります)
ちなみに、オフサイドのプレイヤーはボールの落下地点から10mの範囲に入ってはいけません。これをした場合“オフサイド”を取られます。
また、ボールをキャッチした相手プレイヤーが10m以上走った場合、オフサイドは解消され、全員がプレーに参加できるようになります。
■ 密集でのオフサイド
次は、密集(スクラム、モール・ラック)のオフサイドです。
スクラムの場合、スクラムを組んでいる選手は、スクラムを組んでいる間(ボールがスクラムから出ていない間)は、ボールが後ろに行ってもオフサイドにはなりません。また、ボールをスクラムに入れるプレイヤーは、スクラムに入ったボールとゴールに平行な仮想の線がオフサイド判定の基準(オフサイドライン)となります。ようは、ボールより前でプレーしてはいけないということです。相手側(ボールを入れない側)の同じような位置にいる選手も同様です。
これ以外の(基本的にはバックスの)プレイヤーは、スクラムの最後尾の選手の後ろ足とゴールに平行な仮想の線がオフサイドラインとなり、これより前に出ることはできません。ですので、ディフェンス側(ボールを入れない側)の選手は、スクラム最後尾の選手のあたりに、真横に並んで相手が来るのを止めようと待ち構えるのです。
ボールが出たとき、このオフサイドラインより前にいたプレイヤーがディフェンスしようとして前に出ると、オフサイドを取られます。(“ライン・オフサイド”なんていう言い方をしたりします)
モール・ラックの場合も、同様の考え方になります。ですので、モールやラックが形成された場合、ディフェンス側の選手は、そのモール・ラックの最後尾の選手より前に出ないようにしなければなりません。(ここがオフサイドラインになります)
スクラムとモール・ラックでちょっと違うのは、基本的にスクラムは8人で組んで、途中から人数が増えるということはほとんどありませんが、モールやラックは、次々とプレイヤーが密集に入ります。ここで、前述のオフサイドラインより前から密集に参加することはできません。つまり、前や横から密集に入ることはできず、後ろから入る必要があります。密集に入ったプレイヤーがオフサイドの判定をされるのは、ほとんどこの“横は入り”で取られています。
��ちなみに、斜め後ろ(オフサイドラインより後ろ)から入るのは、一見よさそうですが、密集に加わるときは“後ろではなく横”に入ることになるので、やはりオフサイドになります)
■ ラインアウトのオフサイド
昨日の説明の中で、「ラインアウトに参加していないプレイヤーは、ラインアウトから15m下がらなければいけない」ということを書きましたが、このラインアウトから15mはなれた仮想のラインがオフサイドラインになります。ラインアウトが解消される前に、このオフサイドラインを超えた場合は、オフサイド、ということになります。
��=======
以上のように、ケース・バイ・ケースで、オフサイドの判定基準となる“オフサイドライン”の位置が変わってきます。これが、オフサイドをわかりにくくしているのではないかと私は思っています。しかし、“基本(ボールの前のプレイヤーはプレーできない)”と、“密集などのポイントでは最後尾のプレイヤーのところがオフサイドライン”というあたりがわかれば、ずいぶんとわかりやすくなるのではないかと思うのですが…いかがでしょうか?
さて、いよいよ次回は「その他の反則とレフリング」についての説明をして、この連載を終了したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
今回は、おそらくわかりにくいであろう“オフサイド”の話です。
■ オフサイドの考え方
兄弟スポーツであるサッカーにも“オフサイド”があるように、ラグビーにも“オフサイド”があります。
サッカーのオフサイドは、「ディフェンス側のキーバーを除く最後尾の選手よりゴール側にいる選手にパスを出してはいけない」みたいな感じだと思います。
では、ラグビーはと言うと、「攻撃方向に向かってボールより前にいるプレイヤーはオフサイド」となります。これが基本的な考え方です。
しかしこれでは、例えばスクラムからボールがバックス(スクラムに入らず、後ろに並んでいるプレイヤー)に回った時、スクラムを組んでいたプレイヤーはみんな“オフサイド”ということになってしまいます。でも、これでペナルティーにはなりませんよね。
もう少し正確に言うと、「攻撃方向に向かってボールより前にいるプレイヤーはオフサイドのプレイヤー」となります。“オフサイド”のプレイヤーは、プレーに参加しなければ反則(ペナルティー)にはなりません。逆に言えば、ペナルティーにはなりませんが、プレーには参加できません。なので、ボールが出ると、ボールを持ったプレイヤーより後ろになるような動きをするのです。
上記でオフサイドは“ペナルティー(重い反則)”と書きましたが、ボールを持ったプレイヤーが前にいる(オフサイドの位置にいる)プレイヤーにぶつかってしまった場合は、ペナルティーではなく“軽い反則”になります。これを“アクシデンタル・オフサイド”と言います。あくまで、アクシデント(ミス)ということで軽い反則になるのです。しかし、これ以外はオフサイドは基本的に”重い反則”となります。
と、オフサイドがこれだけの説明ですめば簡単なのですが、プレーの状態によってちょっとずつ“オフサイド”となる状態が変わってくるのがラグビーのちょっと複雑なところです。以下、それぞれの場面に応じたオフサイドを見ていきます。
■ ボールを蹴った場合のオフサイド
例えば、自陣の最もゴールに近いプレイヤーがボールを相手陣めがけてフィールド内にボールを蹴ったとします。
この時、このプレイヤーより前のプレイヤーはどうなるでしょうか?
そうです。みんな“オフサイドのプレイヤー”となり、このままではプレーに参加できない状態となってしまいます。
先のオフサイドの基本を考えれば、ボールが頭上を超えれば大丈夫なような気がしないでもありませんが、これではボールをキャッチする方が不利になりますので、ボールが頭上を超えただけではプレーに参加できません。実は、“ボールを蹴ったプレイヤーの後ろ”に行かないといけないのです。
そこで、ボールを蹴ったプレイヤーは、相手陣めがけて(蹴ったボールを追いかけて)走っていきます。ここで、このボールを蹴ったプレイヤ−に追い抜
かれたプレイヤーは“オンサイド(オフサイドの逆)”となり、プレーに参加できるようになります。逆に言えば、どんなに蹴られたボールのそばにいるプレイヤーも、いきなりそのボールをキャッチしに行ったりしてはいけないのです。(これをしたら“オフサイド”になります)
ちなみに、オフサイドのプレイヤーはボールの落下地点から10mの範囲に入ってはいけません。これをした場合“オフサイド”を取られます。
また、ボールをキャッチした相手プレイヤーが10m以上走った場合、オフサイドは解消され、全員がプレーに参加できるようになります。
■ 密集でのオフサイド
次は、密集(スクラム、モール・ラック)のオフサイドです。
スクラムの場合、スクラムを組んでいる選手は、スクラムを組んでいる間(ボールがスクラムから出ていない間)は、ボールが後ろに行ってもオフサイドにはなりません。また、ボールをスクラムに入れるプレイヤーは、スクラムに入ったボールとゴールに平行な仮想の線がオフサイド判定の基準(オフサイドライン)となります。ようは、ボールより前でプレーしてはいけないということです。相手側(ボールを入れない側)の同じような位置にいる選手も同様です。
これ以外の(基本的にはバックスの)プレイヤーは、スクラムの最後尾の選手の後ろ足とゴールに平行な仮想の線がオフサイドラインとなり、これより前に出ることはできません。ですので、ディフェンス側(ボールを入れない側)の選手は、スクラム最後尾の選手のあたりに、真横に並んで相手が来るのを止めようと待ち構えるのです。
ボールが出たとき、このオフサイドラインより前にいたプレイヤーがディフェンスしようとして前に出ると、オフサイドを取られます。(“ライン・オフサイド”なんていう言い方をしたりします)
モール・ラックの場合も、同様の考え方になります。ですので、モールやラックが形成された場合、ディフェンス側の選手は、そのモール・ラックの最後尾の選手より前に出ないようにしなければなりません。(ここがオフサイドラインになります)
スクラムとモール・ラックでちょっと違うのは、基本的にスクラムは8人で組んで、途中から人数が増えるということはほとんどありませんが、モールやラックは、次々とプレイヤーが密集に入ります。ここで、前述のオフサイドラインより前から密集に参加することはできません。つまり、前や横から密集に入ることはできず、後ろから入る必要があります。密集に入ったプレイヤーがオフサイドの判定をされるのは、ほとんどこの“横は入り”で取られています。
��ちなみに、斜め後ろ(オフサイドラインより後ろ)から入るのは、一見よさそうですが、密集に加わるときは“後ろではなく横”に入ることになるので、やはりオフサイドになります)
■ ラインアウトのオフサイド
昨日の説明の中で、「ラインアウトに参加していないプレイヤーは、ラインアウトから15m下がらなければいけない」ということを書きましたが、このラインアウトから15mはなれた仮想のラインがオフサイドラインになります。ラインアウトが解消される前に、このオフサイドラインを超えた場合は、オフサイド、ということになります。
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以上のように、ケース・バイ・ケースで、オフサイドの判定基準となる“オフサイドライン”の位置が変わってきます。これが、オフサイドをわかりにくくしているのではないかと私は思っています。しかし、“基本(ボールの前のプレイヤーはプレーできない)”と、“密集などのポイントでは最後尾のプレイヤーのところがオフサイドライン”というあたりがわかれば、ずいぶんとわかりやすくなるのではないかと思うのですが…いかがでしょうか?
さて、いよいよ次回は「その他の反則とレフリング」についての説明をして、この連載を終了したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
27.11.03
みんなのラグビー観戦講座(4)
他に書きたいネタもあったりするのですが、まずはこいつを一区切りさせねば…。
と、いうことで、4回目。今回は“タッチ”と“ラインアウト”からです。
■ まずは“タッチ”について
さて、前回も書いた通り、ボールがタッチラインの外に出ることを“タッチ”、その後ボールをいれるプレーを“ラインアウト”と言います。
タッチに出たら、“通常”ボールが出た地点でラインアウトとなります。この“通常”っていうところがミソ。
実はつねにボールが出た位置ではないのです。
蹴ったボールが、一回以上グラウンド内(ちなみにタッチライン上はタッチなので、このラインより内側となります)に落ちてから出た場合は、基本的にタッチから出た(以降、“タッチを割る”と表現します)地点でラインアウトになります。
しかし、直接タッチを割った場合、ボールを蹴ったプレイヤーの位置によって変わってきます。
ボールを蹴った位置が、自陣の22mラインより内側(ゴール寄り)から蹴った場合、タッチを割った地点(タッチラインを超えた地点)でラインアウトとなりますが、22mラインより外側(ハーフウェイライン寄り)で蹴った場合は、ボールを蹴った位置でのラインアウトとなります。これを“ダイレクトタッチ”という言い方をします。ただし、ペナルティ(重い反則です)から直接タッチを狙った場合については、22mラインの外側でもボールが出た位置になります。
タッチラインの横には“タッチジャッジ”という、タッチラインを見ている審判がいます。このタッチジャッジが旗を頭上に普通にあげた場合は、タッチを割ったことを意味し、旗をあげて立った位置でラインアウトになります。上記の“ダイレクトタッチ”の場合、タッチジャッジは、まず旗を頭上で横にして持ちます。そして、あらためてラインアウトの位置(この場合、ボールを蹴った位置)に戻り、旗を頭上に普通にあげます。
それから、キックでタッチを割った場合について書きましたが、ボールを持ったプレイヤーがタッチラインを踏んだ(あるいはタッチラインの外に出た)場合もタッチを割ったことになり、ラインアウトになります。
■ ラインアウト
さて、タッチを割った場合、ラインアウトでボールをいれることはすでにふれました。
では、どっちのチームがボールを入れるのでしょうか?
基本的には、ボールを出したチームと反対のチームがボールを入れます。ただし、例外的にペナルティーからのタッチの場合は、蹴ったチームのボールとなります。
タッチジャッジはラインアウトの位置で、旗を頭上にあげると同時に、ボールを投げ入れるチーム側の腕を水平にあげます。ですから、タッチジャッジの仕草を見れば、どちらがボールを入れるチームなのかがわかります。
ラインアウトは、タッチの位置からゴールラインに平行に両チームのメンバーが並び、並んだ中央にまっすぐ(並んだラインと平行に)投げ入れなければなりません。これを自分のチーム側や相手チーム側の方に向かって投げ入れた場合、“軽い反則”になり、相手ボールのスクラムとなります。(厳密には選択制なのですが、通常スクラムを選択します)
日本のラグビーの試合で、よくこのラインアウトで「さん、はち、ごー、さん!」とか言っているシーンがありますが、これはサインで、ボールを投げいれるプレイヤーが、どの位置にボールを投げ入れるか、サインで味方に教えているのです。
ラインアウトに並ぶプレイヤーの人数は、投げ入れる側が決めてかまいません。相手チームは、投げ入れる側の人数以下の人数とする必要があります。また、ラインアウトで並ぶ際、相手との距離とかプレイヤー間の距離なんかもルール上決まっていますが、プレーをするならともかく、観戦するだけなら、それほど重要ではありませんので、ここでは割愛します。
それから、ラインアウトに参加しないプレイヤーは、タッチからボールを投げ入れる(仮想の)ラインから、15m下がらなければいけません。
これは、両チームともです。ラインアウトが終了する(ラインアウトが解消される)まで、この位置より前に出ることはできません。
■ ラインアウトはいつ終わる?
ラインアウトは、ボールがラインアウトに並ばずに後ろで待っているプレイヤーに渡された時、ラインアウトは解消します。
では、ボールをキャッチしたプレイヤーがつかまって、モール状態となった場合はどうなるのでしょうか?
もちろん、モールからボールが出れば解消となるのですが、このモールが動いて、どちらかのモールに参加している最後尾のプレイヤーの足が、タッチからボールを投げ入れるライン(タッチジャッジの位置)を超えた場合もラインアウトは解消されます。
ラインアウトが解消された場合、タッチジャッジはあげていた旗をおろします。また、レフェリーもはボールが投げ入れられると腕を横にあげたりしますが、ラインアウトが解消されると、この腕をおろします。ですから、後ろに並んだプレイヤーはこれらのジェスチャーを見ながら、前に出ます。観戦する際も、レフェリーやタッチジャッジを見れば、解消のタイミングがわかります。
■ ノックオンとスローフォワード
さて、ラインアウトからボールが後ろに並んだプレイヤーに渡されました。
第2回にも書きましたが、ボールを前にすすめるためには、持って前に出るか、キックするしかありません。前にボールを投げることはできません。
しかし、ボールを渡そうとしたプレイヤーとの息があわず、微妙に前に投げてしまった…この場合、“スローフォワード”という軽い反則になります。
また、投げたボールを前に落とした場合、“ノックオン”となり、やはり軽い反則になります。
��本当はこの反則はもっと前に書かないといけなかったような気がしますが…)
これら(スローフォワードとノックオン)がわかりにくいというコメントを、別のエントリでいただきました。
確かに、「解説者がスローフォワードと言っているけど、前には投げてないんじゃない?」とか「下にあるボールをとりそこねただけなのに、ノックオンになるの?」といったことがあると思います。
結論から言うと、これはレフェリーがそう判断したらそうなの!ということなのです。
レフェリーの位置によって、真横に投げたはずのボールがスローフォワードとなることもありますが、それはそれとして、判定には従わなければなりません。ノックオンも同様です。
ノックオンについては、ボールの拾い上げのミスやキャッチミスで真下に落とした場合、下にあるボールにちょっと触って前にころがったなど、明確に後ろに落とした場合以外は、ノックオンをとられる場合が多いと思います。
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さて、こんな感じでゲームは進んでいきますが、ラグビーにもサッカーと同様に“オフサイド”があります。
この“オフサイド”が、ちょっと面倒くさいことになっていて、おそらくこれがラグビーを難しいと言わしめている原因ではないかと私は思っています。
次回は“オフサイド”について、説明したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
と、いうことで、4回目。今回は“タッチ”と“ラインアウト”からです。
■ まずは“タッチ”について
さて、前回も書いた通り、ボールがタッチラインの外に出ることを“タッチ”、その後ボールをいれるプレーを“ラインアウト”と言います。
タッチに出たら、“通常”ボールが出た地点でラインアウトとなります。この“通常”っていうところがミソ。
実はつねにボールが出た位置ではないのです。
蹴ったボールが、一回以上グラウンド内(ちなみにタッチライン上はタッチなので、このラインより内側となります)に落ちてから出た場合は、基本的にタッチから出た(以降、“タッチを割る”と表現します)地点でラインアウトになります。
しかし、直接タッチを割った場合、ボールを蹴ったプレイヤーの位置によって変わってきます。
ボールを蹴った位置が、自陣の22mラインより内側(ゴール寄り)から蹴った場合、タッチを割った地点(タッチラインを超えた地点)でラインアウトとなりますが、22mラインより外側(ハーフウェイライン寄り)で蹴った場合は、ボールを蹴った位置でのラインアウトとなります。これを“ダイレクトタッチ”という言い方をします。ただし、ペナルティ(重い反則です)から直接タッチを狙った場合については、22mラインの外側でもボールが出た位置になります。
タッチラインの横には“タッチジャッジ”という、タッチラインを見ている審判がいます。このタッチジャッジが旗を頭上に普通にあげた場合は、タッチを割ったことを意味し、旗をあげて立った位置でラインアウトになります。上記の“ダイレクトタッチ”の場合、タッチジャッジは、まず旗を頭上で横にして持ちます。そして、あらためてラインアウトの位置(この場合、ボールを蹴った位置)に戻り、旗を頭上に普通にあげます。
それから、キックでタッチを割った場合について書きましたが、ボールを持ったプレイヤーがタッチラインを踏んだ(あるいはタッチラインの外に出た)場合もタッチを割ったことになり、ラインアウトになります。
■ ラインアウト
さて、タッチを割った場合、ラインアウトでボールをいれることはすでにふれました。
では、どっちのチームがボールを入れるのでしょうか?
基本的には、ボールを出したチームと反対のチームがボールを入れます。ただし、例外的にペナルティーからのタッチの場合は、蹴ったチームのボールとなります。
タッチジャッジはラインアウトの位置で、旗を頭上にあげると同時に、ボールを投げ入れるチーム側の腕を水平にあげます。ですから、タッチジャッジの仕草を見れば、どちらがボールを入れるチームなのかがわかります。
ラインアウトは、タッチの位置からゴールラインに平行に両チームのメンバーが並び、並んだ中央にまっすぐ(並んだラインと平行に)投げ入れなければなりません。これを自分のチーム側や相手チーム側の方に向かって投げ入れた場合、“軽い反則”になり、相手ボールのスクラムとなります。(厳密には選択制なのですが、通常スクラムを選択します)
日本のラグビーの試合で、よくこのラインアウトで「さん、はち、ごー、さん!」とか言っているシーンがありますが、これはサインで、ボールを投げいれるプレイヤーが、どの位置にボールを投げ入れるか、サインで味方に教えているのです。
ラインアウトに並ぶプレイヤーの人数は、投げ入れる側が決めてかまいません。相手チームは、投げ入れる側の人数以下の人数とする必要があります。また、ラインアウトで並ぶ際、相手との距離とかプレイヤー間の距離なんかもルール上決まっていますが、プレーをするならともかく、観戦するだけなら、それほど重要ではありませんので、ここでは割愛します。
それから、ラインアウトに参加しないプレイヤーは、タッチからボールを投げ入れる(仮想の)ラインから、15m下がらなければいけません。
これは、両チームともです。ラインアウトが終了する(ラインアウトが解消される)まで、この位置より前に出ることはできません。
■ ラインアウトはいつ終わる?
ラインアウトは、ボールがラインアウトに並ばずに後ろで待っているプレイヤーに渡された時、ラインアウトは解消します。
では、ボールをキャッチしたプレイヤーがつかまって、モール状態となった場合はどうなるのでしょうか?
もちろん、モールからボールが出れば解消となるのですが、このモールが動いて、どちらかのモールに参加している最後尾のプレイヤーの足が、タッチからボールを投げ入れるライン(タッチジャッジの位置)を超えた場合もラインアウトは解消されます。
ラインアウトが解消された場合、
■ ノックオンとスローフォワード
さて、ラインアウトからボールが後ろに並んだプレイヤーに渡されました。
第2回にも書きましたが、ボールを前にすすめるためには、持って前に出るか、キックするしかありません。前にボールを投げることはできません。
しかし、ボールを渡そうとしたプレイヤーとの息があわず、微妙に前に投げてしまった…この場合、“スローフォワード”という軽い反則になります。
また、投げたボールを前に落とした場合、“ノックオン”となり、やはり軽い反則になります。
��本当はこの反則はもっと前に書かないといけなかったような気がしますが…)
これら(スローフォワードとノックオン)がわかりにくいというコメントを、別のエントリでいただきました。
確かに、「解説者がスローフォワードと言っているけど、前には投げてないんじゃない?」とか「下にあるボールをとりそこねただけなのに、ノックオンになるの?」といったことがあると思います。
結論から言うと、これはレフェリーがそう判断したらそうなの!ということなのです。
レフェリーの位置によって、真横に投げたはずのボールがスローフォワードとなることもありますが、それはそれとして、判定には従わなければなりません。ノックオンも同様です。
ノックオンについては、ボールの拾い上げのミスやキャッチミスで真下に落とした場合、下にあるボールにちょっと触って前にころがったなど、明確に後ろに落とした場合以外は、ノックオンをとられる場合が多いと思います。
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さて、こんな感じでゲームは進んでいきますが、ラグビーにもサッカーと同様に“オフサイド”があります。
この“オフサイド”が、ちょっと面倒くさいことになっていて、おそらくこれがラグビーを難しいと言わしめている原因ではないかと私は思っています。
次回は“オフサイド”について、説明したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
26.11.03
みんなのラグビー観戦講座(3)
RWCは終わってしまいましたが、日本ではTOP LEAGUE 開催中ですし、まだまだシーズンまっただ中!
と、いうことで3回目に行きたいと思います。
さて、前回はキックオフされたボールを受けた人の周りに人がよってきた…というところで終わりましたので、その続きの前に、タックルについてちょっと触れます。(これを触れた方が、後の説明が楽なので…)
■ タックル
ボールを持っていない守備側のプレイヤーは、ボールを持っているプレイヤーをタックルで止めます。この“ボールを持っているプレイヤー”というのが大事なところで、ボールを持っていないプレイヤーにタックルしてはいけません。(重い反則つまりペナルティーになります)
タックルされたプレイヤーは、タックルで倒された場合、ボールを離さなければいけません。離さないで持っていた場合、ペナルティーになります。これを“ノット・リリース・ザ・ボール”と言います。レフェリーがボールをかかえるように、胸の前で両腕を交差させるジェスチャーをした場合は、この反則です。
また、タックルしたプレイヤーは、相手が倒れたら倒したプレイヤーを離さなければいけません。これをせずに、いつまでもタックルしたままプレイヤーをつかんだままでいるとペナルティーになります。これを“ノット・ロール・アウェイ”と言います。レフェリーが、手を回すようなジェスチャーをした場合は、この反則です。
■ モールとラック
さて、ラグビーではこの人がわさわさ集まった密集がよくできます。これは攻撃側はボールをキープするため、守備側にすればボールを奪い取るためにできあがる密集です。
アメリカンフットボールであれば、攻撃側がタックルされて倒された時点で一度プレーが切れますが、ラグビーではタックルされてもプレーが続きます。そこで、ボールをキープ(あるいは奪い取る)ために、プレイヤーが集まって、密集が形成されることになります。
この密集には、“モール”と“ラック”の二種類があります。
単純に言ってしまうと、
○ モール = ボールを持った状態で、プレイヤーが集まっているもの
○ ラック = ボールがグラウンドにある(下にある)状態で、プレイヤーが集まっているもの
と、分類されます。
今回の例のように、ボールをキャッチしたプレイヤーにわさわさ人が集まった場合、キャッチしたプレイヤーがボールを持った状態であれば“モール”、そのプレイヤーがボールを下に“置いた”(ダウンボールと言います)場合は“ラック”になります。
この密集状態で相手ゴールまで押し込むということもできますが、守備側とて簡単に押させてはくれません。となればボールを出さなければいけませんが、モールの時は、後ろのプレイヤーにボールを手で渡すことができますが、ラックの時は(ラックが形成されてしまった後は)ボールを手でひろってはいけません。また、手を使って後ろにころがしたりしてはいけません。これらは反則(ペナルティー)になります。つまり、ラックの場合、足でかき出さなければいけません。
■ モール、ラックにおけるその他の反則
ゲーム中、いたるところでモールやラックが形成されます。ラックについて、“手を使ってはいけない”ということを書きましたが、その他にもモールやラックに参加しているプレイヤーがやってはいけないこと(ペナルティー)があります。
・ モールを故意に崩す(ボールを持っているプレイヤーを下にひっぱったり、モールが形成されている状態で、足下にタックルして崩す)ことをしてはいけません。
・ ラックの時に、ボールが出るのを邪魔するように、相手側に倒れ込んだりしてはいけません。
主にはこの2つくらいを覚えておけばよいのではないかと思います。
モールやラックに参加しようとするプレイヤーや、モールやラックに参加していないプレイヤー(後ろで並んでいるプレイヤー)については主に“オフサイド”の反則(ペナルティー)がありますが、“オフサイド”は後ほどまとめて説明させていただきたいと思います。
■ ボールが出た!
さて、ゲームの流れに戻ります。
キックオフされたボールをキャッチしたプレイヤーの周りに両軍が集まって“モール”が形成されたとします。
ボールを確保しているチームは、そのまま押し込んで前に出ることもできますが、力の差がないと簡単には前に出さしてもらえません。
そこで、後ろのプレイヤーにボールを出します。
そして、ボールを受けたプレイヤーがボールをキック!
ボールはタッチラインを超えて、フィールドの外に出ました。サッカーでも、ボールがフィールドの外に出たら「タッチ」とか「タッチに出す」とか言うと思いますが、ラグビーも同様に「タッチに出す」とか「タッチを狙う」なんていいます。
ラグビーの場合(サッカーなんかでもそうだと思いますが)、相手陣地でプレーしていた方が、得点のチャンスがあります。もちろん、タッチに出さないでキックしたり、ボールを持って前に出ればよいのですが、タッチに出さないキックをした場合、(単純に)相手にボールがわたり攻撃を仕掛けれてしまいます。そこで、とりあえず陣地を進めるために、タッチに出すプレーがよくあります。
タッチに出たボールは、“ラインアウト”からフィールド内にもどされます。
長くなりましたので、3回目は終了して、次回“タッチ”と“ラインアウト”について説明したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
と、いうことで3回目に行きたいと思います。
さて、前回はキックオフされたボールを受けた人の周りに人がよってきた…というところで終わりましたので、その続きの前に、タックルについてちょっと触れます。(これを触れた方が、後の説明が楽なので…)
■ タックル
ボールを持っていない守備側のプレイヤーは、ボールを持っているプレイヤーをタックルで止めます。この“ボールを持っているプレイヤー”というのが大事なところで、ボールを持っていないプレイヤーにタックルしてはいけません。(重い反則つまりペナルティーになります)
タックルされたプレイヤーは、タックルで倒された場合、ボールを離さなければいけません。離さないで持っていた場合、ペナルティーになります。これを“ノット・リリース・ザ・ボール”と言います。レフェリーがボールをかかえるように、胸の前で両腕を交差させるジェスチャーをした場合は、この反則です。
また、タックルしたプレイヤーは、相手が倒れたら倒したプレイヤーを離さなければいけません。これをせずに、いつまでもタックルしたままプレイヤーをつかんだままでいるとペナルティーになります。これを“ノット・ロール・アウェイ”と言います。レフェリーが、手を回すようなジェスチャーをした場合は、この反則です。
■ モールとラック
さて、ラグビーではこの人がわさわさ集まった密集がよくできます。これは攻撃側はボールをキープするため、守備側にすればボールを奪い取るためにできあがる密集です。
アメリカンフットボールであれば、攻撃側がタックルされて倒された時点で一度プレーが切れますが、ラグビーではタックルされてもプレーが続きます。そこで、ボールをキープ(あるいは奪い取る)ために、プレイヤーが集まって、密集が形成されることになります。
この密集には、“モール”と“ラック”の二種類があります。
単純に言ってしまうと、
○ モール = ボールを持った状態で、プレイヤーが集まっているもの
○ ラック = ボールがグラウンドにある(下にある)状態で、プレイヤーが集まっているもの
と、分類されます。
今回の例のように、ボールをキャッチしたプレイヤーにわさわさ人が集まった場合、キャッチしたプレイヤーがボールを持った状態であれば“モール”、そのプレイヤーがボールを下に“置いた”(ダウンボールと言います)場合は“ラック”になります。
この密集状態で相手ゴールまで押し込むということもできますが、守備側とて簡単に押させてはくれません。となればボールを出さなければいけませんが、モールの時は、後ろのプレイヤーにボールを手で渡すことができますが、ラックの時は(ラックが形成されてしまった後は)ボールを手でひろってはいけません。また、手を使って後ろにころがしたりしてはいけません。これらは反則(ペナルティー)になります。つまり、ラックの場合、足でかき出さなければいけません。
■ モール、ラックにおけるその他の反則
ゲーム中、いたるところでモールやラックが形成されます。ラックについて、“手を使ってはいけない”ということを書きましたが、その他にもモールやラックに参加しているプレイヤーがやってはいけないこと(ペナルティー)があります。
・ モールを故意に崩す(ボールを持っているプレイヤーを下にひっぱったり、モールが形成されている状態で、足下にタックルして崩す)ことをしてはいけません。
・ ラックの時に、ボールが出るのを邪魔するように、相手側に倒れ込んだりしてはいけません。
主にはこの2つくらいを覚えておけばよいのではないかと思います。
モールやラックに参加しようとするプレイヤーや、モールやラックに参加していないプレイヤー(後ろで並んでいるプレイヤー)については主に“オフサイド”の反則(ペナルティー)がありますが、“オフサイド”は後ほどまとめて説明させていただきたいと思います。
■ ボールが出た!
さて、ゲームの流れに戻ります。
キックオフされたボールをキャッチしたプレイヤーの周りに両軍が集まって“モール”が形成されたとします。
ボールを確保しているチームは、そのまま押し込んで前に出ることもできますが、力の差がないと簡単には前に出さしてもらえません。
そこで、後ろのプレイヤーにボールを出します。
そして、ボールを受けたプレイヤーがボールをキック!
ボールはタッチラインを超えて、フィールドの外に出ました。サッカーでも、ボールがフィールドの外に出たら「タッチ」とか「タッチに出す」とか言うと思いますが、ラグビーも同様に「タッチに出す」とか「タッチを狙う」なんていいます。
ラグビーの場合(サッカーなんかでもそうだと思いますが)、相手陣地でプレーしていた方が、得点のチャンスがあります。もちろん、タッチに出さないでキックしたり、ボールを持って前に出ればよいのですが、タッチに出さないキックをした場合、(単純に)相手にボールがわたり攻撃を仕掛けれてしまいます。そこで、とりあえず陣地を進めるために、タッチに出すプレーがよくあります。
タッチに出たボールは、“ラインアウト”からフィールド内にもどされます。
長くなりましたので、3回目は終了して、次回“タッチ”と“ラインアウト”について説明したいと思います。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
23.11.03
RWC決勝 まさに死闘でした。
RWC最後の試合。
オーストラリア vs イングランドの決勝戦。
まさに死闘と呼べる試合でした。
小雨降るシドニー テレストラスタジアムで行われた決勝戦。
天候的には、イングランド優位という話も出ていたようですが、どうしてどうして、すごい試合になりました。
今回は、ゲームの流れを振り返ってみます。
��以下、Eがイングランド、Aはオーストラリア。スコアはA-E)
6分 E陣でのポイントからA 10 ラーカムが絶妙なキックパス。ゴールライン前で11 トゥキリがキャッチしてそのままインゴールへ。劣勢と言われたAがまずトライで先制。(ただし、ゴールは失敗) 5−0
��2分 今度はA陣でAがペナルティ。E 10 ウィルキンソンがきっちりPGを決める。 5−3
��0分 またしてもAのペナルティで、ウィルキンソンがPGを決めて逆点。 5−6
��2分 ウィルキンソン、A陣でDGを狙うが、これは失敗。 5−6
��4分 E、うまくボールをつないで、Aゴールに迫るが、ゴールライン5m前で痛恨のノックオン。 5−6
��8分 A、自陣でオーバー・ザ・トップのペナルティ。ウィルキンソンがここもきっちりPGを決める。 5−9
��0分 今度はAがPGのチャンス。しかし、失敗。 5−9
��8分 A陣内のラインアウトからうまくつないで左隅にトライ。しかし、ゴールは失敗。 5−14
と、ここで前半終了。
やはり、イングランドか…?
しかし、後半オーストラリががんばった!
��8分 A、E陣内22mラインを少し手前でPGのチャンス。フラットリーが決める。 8−14
��5分頃 A、またもやPGのチャンス。距離約50mのPG。しかし、フラットリー、ここは失敗。
��0分頃 A、またまたPGのチャンス。ここはフラットリーしっかり決める。 11−14
この後、両チームの意地がぶつかりあう。
どちらも点数があげられない。このままノーサイドかと思われた80分…
なんと、Eが自陣で痛恨のペナルティー。そして、ここでフラットリーがPGを決めて、試合終了直前、14−14の同点!!
そして、今大会初の前後半10分の延長戦に突入。(ちなみ、この延長戦はワールドカップルールです)
延長1分 A陣内10mラインのあたりから、ウィルキンソンがPGを決める! 14−17
そして一進一退の攻防が続き、このまま延長戦のハーフタイム。
延長後半もまさに死闘が続けられ、いよいよイングランドの勝ちかと思われた延長18分 AがPGのチャンス。
プレッシャーの中、またもやフラットリーがPGを決めて、またもや17−17の同点。
そして、ドラマはやってきました。
このまま延長戦も終わるのかと思われた19分。EキックオフのボールをAがタッチ。Eボールのラインアウトをイングランドが持ち込み、ウィルキンソンの伝家の宝刀のDG。大歓声の中、ゴールポストを通過するボール。 17−20。
ここで、100分にわたる死闘に終止符がうたれました。
ついに、エリスカップが北半球にわたるときがきたのでした。
すばらしい、決勝戦でした。いやぁ、オーストラリアに勝ってほしかったけれど、それ以上にすばらしい試合となったので、私は大満足でした。
オーストラリア vs イングランドの決勝戦。
まさに死闘と呼べる試合でした。
小雨降るシドニー テレストラスタジアムで行われた決勝戦。
天候的には、イングランド優位という話も出ていたようですが、どうしてどうして、すごい試合になりました。
今回は、ゲームの流れを振り返ってみます。
��以下、Eがイングランド、Aはオーストラリア。スコアはA-E)
6分 E陣でのポイントからA 10 ラーカムが絶妙なキックパス。ゴールライン前で11 トゥキリがキャッチしてそのままインゴールへ。劣勢と言われたAがまずトライで先制。(ただし、ゴールは失敗) 5−0
��2分 今度はA陣でAがペナルティ。E 10 ウィルキンソンがきっちりPGを決める。 5−3
��0分 またしてもAのペナルティで、ウィルキンソンがPGを決めて逆点。 5−6
��2分 ウィルキンソン、A陣でDGを狙うが、これは失敗。 5−6
��4分 E、うまくボールをつないで、Aゴールに迫るが、ゴールライン5m前で痛恨のノックオン。 5−6
��8分 A、自陣でオーバー・ザ・トップのペナルティ。ウィルキンソンがここもきっちりPGを決める。 5−9
��0分 今度はAがPGのチャンス。しかし、失敗。 5−9
��8分 A陣内のラインアウトからうまくつないで左隅にトライ。しかし、ゴールは失敗。 5−14
と、ここで前半終了。
やはり、イングランドか…?
しかし、後半オーストラリががんばった!
��8分 A、E陣内22mラインを少し手前でPGのチャンス。フラットリーが決める。 8−14
��5分頃 A、またもやPGのチャンス。距離約50mのPG。しかし、フラットリー、ここは失敗。
��0分頃 A、またまたPGのチャンス。ここはフラットリーしっかり決める。 11−14
この後、両チームの意地がぶつかりあう。
どちらも点数があげられない。このままノーサイドかと思われた80分…
なんと、Eが自陣で痛恨のペナルティー。そして、ここでフラットリーがPGを決めて、試合終了直前、14−14の同点!!
そして、今大会初の前後半10分の延長戦に突入。(ちなみ、この延長戦はワールドカップルールです)
延長1分 A陣内10mラインのあたりから、ウィルキンソンがPGを決める! 14−17
そして一進一退の攻防が続き、このまま延長戦のハーフタイム。
延長後半もまさに死闘が続けられ、いよいよイングランドの勝ちかと思われた延長18分 AがPGのチャンス。
プレッシャーの中、またもやフラットリーがPGを決めて、またもや17−17の同点。
そして、ドラマはやってきました。
このまま延長戦も終わるのかと思われた19分。EキックオフのボールをAがタッチ。Eボールのラインアウトをイングランドが持ち込み、ウィルキンソンの伝家の宝刀のDG。大歓声の中、ゴールポストを通過するボール。 17−20。
ここで、100分にわたる死闘に終止符がうたれました。
ついに、エリスカップが北半球にわたるときがきたのでした。
すばらしい、決勝戦でした。いやぁ、オーストラリアに勝ってほしかったけれど、それ以上にすばらしい試合となったので、私は大満足でした。
20.11.03
みんなのラグビー観戦講座(2)
第二回目は、ゲームの流れにそって、少しづつルールについての説明をしたいと思います。
おそらく、多くの方は、日韓ワールドカップの影響もあり、サッカーのルールはだいたいわかる(イメージできる)と思いますので、“兄弟スポーツ”でもあるサッカーとの比較も取り入れていきたいと思います。
■ 基本ルール
前回の「ラグビーはどんなスポーツ」にも書いたように、基本的なルールは、時間内にいかに多くの点を取るか?というゲームです。これは、サッカーと同じですね。
もう少しくわしく見ると、次のようになります。
・ 前後半それぞれ40分(高校ラグビーは30分)の間に点数を多くとった方が勝ち
・ ボールは前に投げてはいけない。
・ ボールを前にするめるためには、持って前に出るか、キックするしかない。
・ ボールを持っていない側(ディフェンス側)は、ボールを持っている人に対しては、タッックルをして止めることができる。
・ 攻守どちらについても、反則をした場合は、いったんプレーを止め、それぞれの反則の重さに応じた方法で再開する。
というところです。
■ 反則の種類
説明にあたって、ちょっとだけ反則の基礎知識を。
少々乱暴な言い方ですが、反則には「軽い反則(ミスによる反則)」と「重い反則(故意に近い反則)」があります。
「軽い反則」の場合、反則した側ではないチームに、スクラムやフリーキック(ゴールを狙えないキック。サッカーで言うところの、間接フリーキックに近い)が与えられます。
「重い反則」の場合、これを“ペナルティー”と言い、ペナルティーキックが与えられます。これは、サッカーの直接フリーキックに近いもので、点数を稼ぐことができるペナルティーゴール(PG)を狙うことができます。
いちおう、「軽い反則」の場合、レフェリーは短かく笛を吹き、ペナルティーの場合は長く笛を吹いて、手を真上にあげるジェスチャーをします。ただ、笛はレフェリーによってくせのようなものがあって、笛の長さだけでは判断がつかない人もいますけど…
個人的には、これだけわかっていれば、ある程度観戦できると思います。
スクラムになったら「軽い反則(ミス)」があったんだ、ペナルティーなら「重い反則」があったんだ…という感じでわかりますので。
でも、これだけではなんなので、少し解説を加えていきたいと思います。
■ ゲームの開始
では、実際のゲームの流れにそいながら、説明して行きたいと思います。
まず、プレーを開始する前に、両チームのキャプテンによるトス(日本ではじゃんけんが多いと思う。海外はコイントス)を行います。
勝ったチームは、ボールをキックする権利を取るか、陣地(どちらのサイドから攻めるか)を選択することができます。負けたチームは、勝ったチームがとらなかったものを選択することになります。(例えば、勝ったチームがボールをとれば、陣地の選択を、勝ったチームが陣地をとれば、キックの権利をとることになります)。
そして、最初のキック(キックオフ)をするチームと陣地は、前後半で入れ替わることになります。このあたりはサッカーと同じだと思います。
■ キックオフ
上記のトスで、ボールを取ったチームのキックオフからゲームが始まります。
キックオフをするチームは、ハーフウェーラインの真ん中で、ドロップキックを行います。
この時、キック蹴るメンバー以外は、ボールより前に出てはいけません。これについては、後ほど解説します。
キックオフのボールは、相手陣地の10mラインをノーバウンドで超えなければなりません。
もし、超えなかった場合は、「軽い反則」となります。(これはミスですので)
この反則となった場合、相手チームはキックオフの地点でのスクラムを選択することができます。
とりあえず、ちゃんと10mラインを超えたところにキックしたとしましょう。
相手チームの選手がボールをとりました。すると、キックオフしたチームの選手がその選手をつかまえました。
その地点に人がわさわさ集まってきます。なんじゃこりゃ…?
…というところで、結構長くなりましたので、続きは次回とします。
今日はRWC三位決定戦です。がんばれ!オールブラックス!
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
おそらく、多くの方は、日韓ワールドカップの影響もあり、サッカーのルールはだいたいわかる(イメージできる)と思いますので、“兄弟スポーツ”でもあるサッカーとの比較も取り入れていきたいと思います。
■ 基本ルール
前回の「ラグビーはどんなスポーツ」にも書いたように、基本的なルールは、時間内にいかに多くの点を取るか?というゲームです。これは、サッカーと同じですね。
もう少しくわしく見ると、次のようになります。
・ 前後半それぞれ40分(高校ラグビーは30分)の間に点数を多くとった方が勝ち
・ ボールは前に投げてはいけない。
・ ボールを前にするめるためには、持って前に出るか、キックするしかない。
・ ボールを持っていない側(ディフェンス側)は、ボールを持っている人に対しては、タッックルをして止めることができる。
・ 攻守どちらについても、反則をした場合は、いったんプレーを止め、それぞれの反則の重さに応じた方法で再開する。
というところです。
■ 反則の種類
説明にあたって、ちょっとだけ反則の基礎知識を。
少々乱暴な言い方ですが、反則には「軽い反則(ミスによる反則)」と「重い反則(故意に近い反則)」があります。
「軽い反則」の場合、反則した側ではないチームに、スクラムやフリーキック(ゴールを狙えないキック。サッカーで言うところの、間接フリーキックに近い)が与えられます。
「重い反則」の場合、これを“ペナルティー”と言い、ペナルティーキックが与えられます。これは、サッカーの直接フリーキックに近いもので、点数を稼ぐことができるペナルティーゴール(PG)を狙うことができます。
いちおう、「軽い反則」の場合、レフェリーは短かく笛を吹き、ペナルティーの場合は長く笛を吹いて、手を真上にあげるジェスチャーをします。ただ、笛はレフェリーによってくせのようなものがあって、笛の長さだけでは判断がつかない人もいますけど…
個人的には、これだけわかっていれば、ある程度観戦できると思います。
スクラムになったら「軽い反則(ミス)」があったんだ、ペナルティーなら「重い反則」があったんだ…という感じでわかりますので。
でも、これだけではなんなので、少し解説を加えていきたいと思います。
■ ゲームの開始
では、実際のゲームの流れにそいながら、説明して行きたいと思います。
まず、プレーを開始する前に、両チームのキャプテンによるトス(日本ではじゃんけんが多いと思う。海外はコイントス)を行います。
勝ったチームは、ボールをキックする権利を取るか、陣地(どちらのサイドから攻めるか)を選択することができます。負けたチームは、勝ったチームがとらなかったものを選択することになります。(例えば、勝ったチームがボールをとれば、陣地の選択を、勝ったチームが陣地をとれば、キックの権利をとることになります)。
そして、最初のキック(キックオフ)をするチームと陣地は、前後半で入れ替わることになります。このあたりはサッカーと同じだと思います。
■ キックオフ
上記のトスで、ボールを取ったチームのキックオフからゲームが始まります。
キックオフをするチームは、ハーフウェーラインの真ん中で、ドロップキックを行います。
この時、キック蹴るメンバー以外は、ボールより前に出てはいけません。これについては、後ほど解説します。
キックオフのボールは、相手陣地の10mラインをノーバウンドで超えなければなりません。
もし、超えなかった場合は、「軽い反則」となります。(これはミスですので)
この反則となった場合、相手チームはキックオフの地点でのスクラムを選択することができます。
とりあえず、ちゃんと10mラインを超えたところにキックしたとしましょう。
相手チームの選手がボールをとりました。すると、キックオフしたチームの選手がその選手をつかまえました。
その地点に人がわさわさ集まってきます。なんじゃこりゃ…?
…というところで、結構長くなりましたので、続きは次回とします。
今日はRWC三位決定戦です。がんばれ!オールブラックス!
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
19.11.03
みんなのラグビー観戦講座(1)
さて、このBlogで、よくラグビーの話題を書いておりますが、とかくラグビーは「ルールが難しくてよくわからない」といった話を聞きます。
そこで、短期集中連載で「みんなのラグビー観戦講座」を書いてみることにしました。
今週末にはラグビーのワールドカップも終わってしまいますが、日本国内のラグビーはこれからが本格的なシーズンと言えます。
これを読んでいただいて、ちょっとでも「ラグビーを観てみようか」と思っていただければ幸いです。
では、第1回、最低限の基礎知識編です。
■ ラグビーはどんなスポーツか?
ご存知の通り、ラグビーは楕円形のボールを使います。
この楕円形のボールを、相手のゴールに運んで点数を稼ぎ、時間内でより多くの点数を取った方が勝つゲームです。
しかし、他のスポーツと違うところ、というか、ラグビーの特徴は、ボールを前に運ばなければならないにもかかわらず、ボールを運ぶためには、持って前にでるか、キックを使うしかありません。そう、前に投げてはいけないのです。
この、一種矛盾したルールの中で、いかに相手ゴールまでボールを運ぶか、そこがラグビーの面白いところと言えます。
■ ラグビーは何人でやるのか?
さて、ラグビーは何人でやるスポーツでしょうか…? 野球は“ナイン”、サッカーは“イレブン”、そしてラグビーは“フィフティーン”。
そうです。1チーム15人でやるスポーツです。つまり両チームで30名、それにレフェリー1名、タッチジャッジ2名の33名が最低必要な人数です。
他のスポーツもそうですが、それぞれのポジションには名前があります。ラグビーの場合、背番号とポジションが対応しています。が、この講座では個別のポジション名には触れません。知らなくても、見る分には大丈夫ですから。ただ、大きなくくりだけは書いておきます。
背番号1〜8までがフォワード(FW)、9〜15までがバックス(BK)となります。
サッカーでは、BKは守備、FWが点取り屋ということになりますが、ラグビーは逆で、BKが点取り屋となります。そしてFWは体が大きく、ディフェンス系に強い選手が多くなっています。(ただ、近年のラグビーでは、FWも走れて、点数が取れないと勤まらなくなってきており、いちがいにこうした分類はしづらくなってきていると思いますが…)
■ フィールド

ラグビーのフィールドは、だいたい上図のようになっています。(若干線を省略している部分もあります)
この中で、後の説明のためにも覚えておいていただきたい名称があります。
まず、中央部分の「X」マークがある線、これが「ハーフウェーライン」です。ま、真ん中の線ですね。
このラインから、両側に平行にある点線、これが「10mライン(テンメーターライン)」です。このラインは、「ハーフウェーライン」から10mのところに引かれているので、このように言われます。
さらにそれと平行に、外側に引かれている線が「22mライン(にじゅうにメーターライン)」です。このラインはゴールライン(下の文章参照)から、ハーフウェーに向かって22mのところに引かれています。
そして、「H」のあることろ(ちなみに、このHが「ゴールポスト」)が「ゴールライン」です。
このゴールラインから、さらに外側にあるラインまでの間が「インゴール」になります
それからそれから、両脇の縦のラインが「タッチライン」です。
他にも縦のラインや、省略した横のラインもありますが、最低限、このくらい覚えておけば大丈夫でしょう。
■ どうなったら点数が入るのか?
ラグビーの点数は、以下の4つがあります。
○ トライ(T:5点)
言わずと知れた、トライ。これが一番点数が多く入ります。
ボールを相手インゴール内に持ち込み、地面に付けたら(これをグラウンディングと言います)点数が入ります。
アメリカンフットボールでは、ボールの先端がゴールラインを超えたらタッチダウンになるのですが、ラグビーではあくまでも“グラウンディング”しなければ、トライとなりません。
○ ゴール(G:2点)
トライの後に権利が与えられます。大昔は、トライしただけでは点数は入らず、このゴールが決まってはじめて点数が入ったとか。(点数をあげることに“トライ”できるから、トライという名前になったらしいです)
これは、トライした地点から、タッチラインに平行な線上からH型のゴールポストに向かってボールをけり、Hの中を通れば2点入ります。
○ ペナルティゴール(PG:3点)
相手が反則をした場合、その反則のあった地点からペナルティーゴールを狙うことができます。ま、サッカーのPKみたいなもんです。
反則地点からボールをけり、Hの中を通れば3点入ります。
○ ドロップゴール(DG:3点)
これは、どこからでもかまわないので、ドロップキック(と言っても、ロープにふって戻ってきた相手をジャンプして蹴る…のではなく、一度ボールを地面に落として、跳ね返ったところを蹴るキック)で、Hの中を通れば3点入るというものです。
日本では、あまりお目にかかりませんが、海外の選手(チーム)は、けっこうよくやります。
さて、今回はここまで。
次回は、いよいよルールの説明に入ります。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
そこで、短期集中連載で「みんなのラグビー観戦講座」を書いてみることにしました。
今週末にはラグビーのワールドカップも終わってしまいますが、日本国内のラグビーはこれからが本格的なシーズンと言えます。
これを読んでいただいて、ちょっとでも「ラグビーを観てみようか」と思っていただければ幸いです。
では、第1回、最低限の基礎知識編です。
■ ラグビーはどんなスポーツか?
ご存知の通り、ラグビーは楕円形のボールを使います。
この楕円形のボールを、相手のゴールに運んで点数を稼ぎ、時間内でより多くの点数を取った方が勝つゲームです。
しかし、他のスポーツと違うところ、というか、ラグビーの特徴は、ボールを前に運ばなければならないにもかかわらず、ボールを運ぶためには、持って前にでるか、キックを使うしかありません。そう、前に投げてはいけないのです。
この、一種矛盾したルールの中で、いかに相手ゴールまでボールを運ぶか、そこがラグビーの面白いところと言えます。
■ ラグビーは何人でやるのか?
さて、ラグビーは何人でやるスポーツでしょうか…? 野球は“ナイン”、サッカーは“イレブン”、そしてラグビーは“フィフティーン”。
そうです。1チーム15人でやるスポーツです。つまり両チームで30名、それにレフェリー1名、タッチジャッジ2名の33名が最低必要な人数です。
他のスポーツもそうですが、それぞれのポジションには名前があります。ラグビーの場合、背番号とポジションが対応しています。が、この講座では個別のポジション名には触れません。知らなくても、見る分には大丈夫ですから。ただ、大きなくくりだけは書いておきます。
背番号1〜8までがフォワード(FW)、9〜15までがバックス(BK)となります。
サッカーでは、BKは守備、FWが点取り屋ということになりますが、ラグビーは逆で、BKが点取り屋となります。そしてFWは体が大きく、ディフェンス系に強い選手が多くなっています。(ただ、近年のラグビーでは、FWも走れて、点数が取れないと勤まらなくなってきており、いちがいにこうした分類はしづらくなってきていると思いますが…)
■ フィールド

ラグビーのフィールドは、だいたい上図のようになっています。(若干線を省略している部分もあります)
この中で、後の説明のためにも覚えておいていただきたい名称があります。
まず、中央部分の「X」マークがある線、これが「ハーフウェーライン」です。ま、真ん中の線ですね。
このラインから、両側に平行にある点線、これが「10mライン(テンメーターライン)」です。このラインは、「ハーフウェーライン」から10mのところに引かれているので、このように言われます。
さらにそれと平行に、外側に引かれている線が「22mライン(にじゅうにメーターライン)」です。このラインはゴールライン(下の文章参照)から、ハーフウェーに向かって22mのところに引かれています。
そして、「H」のあることろ(ちなみに、このHが「ゴールポスト」)が「ゴールライン」です。
このゴールラインから、さらに外側にあるラインまでの間が「インゴール」になります
それからそれから、両脇の縦のラインが「タッチライン」です。
他にも縦のラインや、省略した横のラインもありますが、最低限、このくらい覚えておけば大丈夫でしょう。
■ どうなったら点数が入るのか?
ラグビーの点数は、以下の4つがあります。
○ トライ(T:5点)
言わずと知れた、トライ。これが一番点数が多く入ります。
ボールを相手インゴール内に持ち込み、地面に付けたら(これをグラウンディングと言います)点数が入ります。
アメリカンフットボールでは、ボールの先端がゴールラインを超えたらタッチダウンになるのですが、ラグビーではあくまでも“グラウンディング”しなければ、トライとなりません。
○ ゴール(G:2点)
トライの後に権利が与えられます。大昔は、トライしただけでは点数は入らず、このゴールが決まってはじめて点数が入ったとか。(点数をあげることに“トライ”できるから、トライという名前になったらしいです)
これは、トライした地点から、タッチラインに平行な線上からH型のゴールポストに向かってボールをけり、Hの中を通れば2点入ります。
○ ペナルティゴール(PG:3点)
相手が反則をした場合、その反則のあった地点からペナルティーゴールを狙うことができます。ま、サッカーのPKみたいなもんです。
反則地点からボールをけり、Hの中を通れば3点入ります。
○ ドロップゴール(DG:3点)
これは、どこからでもかまわないので、ドロップキック(と言っても、ロープにふって戻ってきた相手をジャンプして蹴る…のではなく、一度ボールを地面に落として、跳ね返ったところを蹴るキック)で、Hの中を通れば3点入るというものです。
日本では、あまりお目にかかりませんが、海外の選手(チーム)は、けっこうよくやります。
さて、今回はここまで。
次回は、いよいよルールの説明に入ります。
��もし、本稿で誤り等、お気づきの方がいらっしゃれば、コメントお願いいたします。また「こういう場合はどうなるの?」と言った質問も大歓迎です!>
17.11.03
All Blacks 破れる…
RWC準決勝。
なんと、優勝候補 NZ オールブラックス が、ライバルオーストラリア、ワラビーズ負けてしまいました。
く、くやしい…。
ホスト国の意地が炸裂してしまいました。
試合開始当初から、ワラビーズの動きがすごくよかった。まさに、このRWCの今までの試合とは比べ物にならないくらい、すばらしい動きでした。そのすばらしい動きを、スタジアムに詰めかけたワラビーズサポーターが後押し。
それに対して、オールブラックスは、どことなくぎこちない動き。前回ワールドカップで、やはり優勝候補と言われながら、準決勝でフランスに負けたショックを引きずるように、どこかしっくりこない感じが続きました。PG(ペナルティーゴール)のチャンスも2度失敗。流れを引き寄せることができなかった感じでした。
前半は9-13と、なんとか追いすがっていたものの、後半は攻め手を欠いてしまい、結局1PGしか奪えず、10-22でノーサイド。
本当は、この前のエントリーは昨日書こうと思っていたネタだったのですが、このオールブラックス敗戦のショックで、結局寝てしまいまいした。
そして今日。もう準決勝のもう一試合、イングランド vs フランスがありました。
ここにきて、かなり調子をあげていたフランスに期待をしていたのですが、まるで昨日のオールブラックスのように、フランスの動きがよくない。
天候もかなりの雨となってしまい、バックスでの展開がしづらくなったという部分もあったと思いますが、今大会で現時点得点王だったSO ミシャラクのキックが、極端な不調。PGの失敗、パントの失敗もあり、フランスがリズムに乗れませんでした。
対してイングランドは、やはりスタンドを埋めたイングランドサポータに後押しされるかたちで、SO ウィルキンソンが、PG、DG(ドロップゴール)で全得点をたたき出し、終わってみれば24-7で完勝。まるで、昨日の試合を見ているようでした。
こうして、決勝はオーストラリア vs イングランドの、南半球 vs 北半球の決戦となりました。
さて、どちらが勝つか?
世界ランキングではイングランドが上。おそらく、大方の予想はイングランドでしょう。
しかし。私は優勝候補オールブラックスを破り、ホスト国の意地を見せたオーストラリアに勝ってほしい。
それは、オーストラリアがオールブラックスに勝ったということもありますが、イングランドのFWで押し込んで、ウィルキンソンのキックで点を重ねるという“勝てる”ラグビーをするイングランドよりも、果敢にボールを運ぶオーストラリアのラグビーが、やはりこれからのラグビーとなっていかなかればならないという思いがあるからです。
来週の決勝戦。楽しみです。
ちなみに、木曜日には3位決定戦、NZ vs フランスがあります。
なんとか、オールブラックスには、この試合に勝ってもらいたいです。
なんと、優勝候補 NZ オールブラックス が、ライバルオーストラリア、ワラビーズ負けてしまいました。
く、くやしい…。
ホスト国の意地が炸裂してしまいました。
試合開始当初から、ワラビーズの動きがすごくよかった。まさに、このRWCの今までの試合とは比べ物にならないくらい、すばらしい動きでした。そのすばらしい動きを、スタジアムに詰めかけたワラビーズサポーターが後押し。
それに対して、オールブラックスは、どことなくぎこちない動き。前回ワールドカップで、やはり優勝候補と言われながら、準決勝でフランスに負けたショックを引きずるように、どこかしっくりこない感じが続きました。PG(ペナルティーゴール)のチャンスも2度失敗。流れを引き寄せることができなかった感じでした。
前半は9-13と、なんとか追いすがっていたものの、後半は攻め手を欠いてしまい、結局1PGしか奪えず、10-22でノーサイド。
本当は、この前のエントリーは昨日書こうと思っていたネタだったのですが、このオールブラックス敗戦のショックで、結局寝てしまいまいした。
そして今日。もう準決勝のもう一試合、イングランド vs フランスがありました。
ここにきて、かなり調子をあげていたフランスに期待をしていたのですが、まるで昨日のオールブラックスのように、フランスの動きがよくない。
天候もかなりの雨となってしまい、バックスでの展開がしづらくなったという部分もあったと思いますが、今大会で現時点得点王だったSO ミシャラクのキックが、極端な不調。PGの失敗、パントの失敗もあり、フランスがリズムに乗れませんでした。
対してイングランドは、やはりスタンドを埋めたイングランドサポータに後押しされるかたちで、SO ウィルキンソンが、PG、DG(ドロップゴール)で全得点をたたき出し、終わってみれば24-7で完勝。まるで、昨日の試合を見ているようでした。
こうして、決勝はオーストラリア vs イングランドの、南半球 vs 北半球の決戦となりました。
さて、どちらが勝つか?
世界ランキングではイングランドが上。おそらく、大方の予想はイングランドでしょう。
しかし。私は優勝候補オールブラックスを破り、ホスト国の意地を見せたオーストラリアに勝ってほしい。
それは、オーストラリアがオールブラックスに勝ったということもありますが、イングランドのFWで押し込んで、ウィルキンソンのキックで点を重ねるという“勝てる”ラグビーをするイングランドよりも、果敢にボールを運ぶオーストラリアのラグビーが、やはりこれからのラグビーとなっていかなかればならないという思いがあるからです。
来週の決勝戦。楽しみです。
ちなみに、木曜日には3位決定戦、NZ vs フランスがあります。
なんとか、オールブラックスには、この試合に勝ってもらいたいです。
11.11.03
RWC - 準々決勝の結果と準決勝予想
��1月8日、9日の両日で、準々決勝の4試合が行われ、準決勝進出の4チームが決定しました。
準決勝は南半球決戦、北半球決戦となることになりました。
ニュージーランド 29−9 南アフリカ
準々決勝の中でも、注目された試合ですが、ほぼ私の予想通り20点差をつけてニュージーランドが勝ちました。
結果的に20点さはついたものの、やはり南アは強く、さすがのオールブラックスも前半は1トライしか取れずに13−6と、1トライ1ゴールで同点という緊迫したゲームとなりました。特にゴール前の南アのディフェンスは強かった・・・。
とはいえ、やはりニュージーランドのオフェンス力はさすが。後半に2トライをあげての勝利。特にSO カーロス・スペンサーのプレーが光りました。
トライの後のゴールが1/3と、キックに問題を残したものの、南アをノートライに押さえたところは、次の試合につながるよい点であったと思います。
オーストラリア 33-16 スコットランド
こちらもほぼ私の予想通り、オーストラリアが17点差で勝利。
しかし、オーストラリアはミスも多く、前半は9−9の同点で折り返しとなっていました。後半、ペースをつかんで点差をつけての勝利となりましたが、予選プールからどうもミスが多いのは続いているようで…。個人的には準決勝に不安を残すことになったように思います。対するスコットランドは、よくがんばったと思いますが、いまひとつトライを取るパターンがなかったように思いました。
フランス 43−21 アイルランド
こちらは予想がはずれて、22点差がついてフランスの勝利。
アイルランドは、予選プールでの疲れが出たのか、特に前半がだめでしたね(前半27−0)。対するフランスは、好調さを維持している感じ。私の予想以上にできのよい試合だったと思うし、次が期待できそうな試合だったのではないかと思います。
イングランド 28-17 ウェールズ
いやぁ、ウェールズ、よかった。ほんとうにすばらしかった。正直、ここまでやるとは思わなかった…というくらい、最高のパフォーマンスを見せていたのではないでしょうか。なんたって、前半は10-3とリードして折り返し、試合を通してもイングランドが1トライしかあげられなかったのに対して、ウェールズは合計3トライあげているのですから。
しかし、後半に入ってからのイングランド、完全にペースをにぎったという感じ。すかさず立て直してくるところはさすがだし、こつこつとペナルティーゴールを重ね、結果的には差をつけて勝利するあたりは、にくたらしいくらい勝ち方を知っている感じがしました。
ただ、ウェールズにこのような苦戦では、準決勝はちょっと厳しいかも…
続いて、準決勝の予想
ニュージーランド vs オーストラリア
やはり、現時点ではニュージーランドの方が力は上と見ます。とはいえ、ホスト国の意地、トライネーションズの借りを返すというようなモチベーションをオーストラリアが維持して、ミスの少ない試合ができれば、勝機はあると思います。
ま、そうは言ってもニュージーランドでしょう。やはり。希望も含めて。
フランス vs イングランド
優勝候補のイングランドですが、ウェールズ戦の反省を生かして、立ち上がりからエンジン全開でいけるかどうかがポイントでしょう。
相手がフランスということもあり、ウェールズ戦のような展開になった場合、簡単にはペースを取り戻せないのではないかという気がします。
フランスは、今まで通りの試合をすれば、勝てないこともないように思います。
ここまで、順当なチームが勝ち残っていますので、ここはちょっとした番狂わせを期待して、フランスの勝利!
さて、どうなりますか。
今週末が楽しみです。
準決勝は南半球決戦、北半球決戦となることになりました。
ニュージーランド 29−9 南アフリカ
準々決勝の中でも、注目された試合ですが、ほぼ私の予想通り20点差をつけてニュージーランドが勝ちました。
結果的に20点さはついたものの、やはり南アは強く、さすがのオールブラックスも前半は1トライしか取れずに13−6と、1トライ1ゴールで同点という緊迫したゲームとなりました。特にゴール前の南アのディフェンスは強かった・・・。
とはいえ、やはりニュージーランドのオフェンス力はさすが。後半に2トライをあげての勝利。特にSO カーロス・スペンサーのプレーが光りました。
トライの後のゴールが1/3と、キックに問題を残したものの、南アをノートライに押さえたところは、次の試合につながるよい点であったと思います。
オーストラリア 33-16 スコットランド
こちらもほぼ私の予想通り、オーストラリアが17点差で勝利。
しかし、オーストラリアはミスも多く、前半は9−9の同点で折り返しとなっていました。後半、ペースをつかんで点差をつけての勝利となりましたが、予選プールからどうもミスが多いのは続いているようで…。個人的には準決勝に不安を残すことになったように思います。対するスコットランドは、よくがんばったと思いますが、いまひとつトライを取るパターンがなかったように思いました。
フランス 43−21 アイルランド
こちらは予想がはずれて、22点差がついてフランスの勝利。
アイルランドは、予選プールでの疲れが出たのか、特に前半がだめでしたね(前半27−0)。対するフランスは、好調さを維持している感じ。私の予想以上にできのよい試合だったと思うし、次が期待できそうな試合だったのではないかと思います。
イングランド 28-17 ウェールズ
いやぁ、ウェールズ、よかった。ほんとうにすばらしかった。正直、ここまでやるとは思わなかった…というくらい、最高のパフォーマンスを見せていたのではないでしょうか。なんたって、前半は10-3とリードして折り返し、試合を通してもイングランドが1トライしかあげられなかったのに対して、ウェールズは合計3トライあげているのですから。
しかし、後半に入ってからのイングランド、完全にペースをにぎったという感じ。すかさず立て直してくるところはさすがだし、こつこつとペナルティーゴールを重ね、結果的には差をつけて勝利するあたりは、にくたらしいくらい勝ち方を知っている感じがしました。
ただ、ウェールズにこのような苦戦では、準決勝はちょっと厳しいかも…
続いて、準決勝の予想
ニュージーランド vs オーストラリア
やはり、現時点ではニュージーランドの方が力は上と見ます。とはいえ、ホスト国の意地、トライネーションズの借りを返すというようなモチベーションをオーストラリアが維持して、ミスの少ない試合ができれば、勝機はあると思います。
ま、そうは言ってもニュージーランドでしょう。やはり。希望も含めて。
フランス vs イングランド
優勝候補のイングランドですが、ウェールズ戦の反省を生かして、立ち上がりからエンジン全開でいけるかどうかがポイントでしょう。
相手がフランスということもあり、ウェールズ戦のような展開になった場合、簡単にはペースを取り戻せないのではないかという気がします。
フランスは、今まで通りの試合をすれば、勝てないこともないように思います。
ここまで、順当なチームが勝ち残っていますので、ここはちょっとした番狂わせを期待して、フランスの勝利!
さて、どうなりますか。
今週末が楽しみです。
3.11.03
ベスト8決まる!
2003 RWC の一次予選が終了しました。
いよいよ来週から、決勝トーナメントです。
結果的に、大きな番狂わせはなく、ほぼ順当なパターンとなりました。
私なりにちょっと予想してみました。
準決勝 第1試合
ニュージーランド vs 南アフリカ
RWCの前に行われたトライネーションズでは、ニュージーランドが完勝しましたが、さすが南アフリカもRWCに入って調子をあげてきています。それに対してニュージーランドは、一次予選最終戦のウェールズ戦で思わぬ苦戦。ウェールズがよかったこともあるものの、ディフェンスが今ひとつ決まらず、ラインの裏に出られたときに、思わぬ弱さを見せました。
当然、ウェールズ戦をみて、南アフリカも研究をしてくるでしょうから、トライネーションズの時のようにはいかないでしょう。
それでも、実力的にはニュージーランドがやや上。案外点差がついて(20点以上)、ニュージーランドが勝つのではないでしょうか。(ALL BLACKSを応援しているので、ちょっと願望も入っていますが・・・)
準決勝 第2試合
オーストラリア vs スコットランド
一次予選最終戦のアイルランド戦では、かなり苦戦を強いられたオーストラリア。しかし、スコットランドとは力の差がまだあるでしょう。ホスト国ということもありますので、この試合までに立て直してくると思います。
20点差以上でオーストラリアと思います。
準決勝 第3試合
フランス vs アイルランド
力的にはフランスがやや上と思われますが、オーストラリアとの最終戦でかなりいい試合をしたアイルランドが、ひょとすると、フランスを喰うかもしれません。アイルランドがフランスの攻撃を耐えながら、こつこつと点数を重ねていければ、アイルランドにも勝機あり。しかし、やはり最後は実力差が出て、10点差以内でフランスの勝ちかなぁ…。
準決勝 第4試合
イングランド vs ウェールズ
いやぁ、一次予選最終戦となったニュージーランド vs ウェールズには、本当にはらはらさせられました。
正直、ウェールズがここまでやるとは思わなかった…。この勢いでイングランドにいどめれば、接戦に持ち込める可能性はあるような気がします。対するイングランドは最終戦前半はいまひとつの調子…。とは言え、当然修正はかけてくるでしょうから、やはりイングランドの優位はかわらずでしょう。ウェールズの健闘を期待して、15点差以内でイングランドの勝ち。
準決勝第1試合、第2試合が11月8日、残りが11月9日です。うーん。楽しみ!
いよいよ来週から、決勝トーナメントです。
結果的に、大きな番狂わせはなく、ほぼ順当なパターンとなりました。
私なりにちょっと予想してみました。
準決勝 第1試合
ニュージーランド vs 南アフリカ
RWCの前に行われたトライネーションズでは、ニュージーランドが完勝しましたが、さすが南アフリカもRWCに入って調子をあげてきています。それに対してニュージーランドは、一次予選最終戦のウェールズ戦で思わぬ苦戦。ウェールズがよかったこともあるものの、ディフェンスが今ひとつ決まらず、ラインの裏に出られたときに、思わぬ弱さを見せました。
当然、ウェールズ戦をみて、南アフリカも研究をしてくるでしょうから、トライネーションズの時のようにはいかないでしょう。
それでも、実力的にはニュージーランドがやや上。案外点差がついて(20点以上)、ニュージーランドが勝つのではないでしょうか。(ALL BLACKSを応援しているので、ちょっと願望も入っていますが・・・)
準決勝 第2試合
オーストラリア vs スコットランド
一次予選最終戦のアイルランド戦では、かなり苦戦を強いられたオーストラリア。しかし、スコットランドとは力の差がまだあるでしょう。ホスト国ということもありますので、この試合までに立て直してくると思います。
20点差以上でオーストラリアと思います。
準決勝 第3試合
フランス vs アイルランド
力的にはフランスがやや上と思われますが、オーストラリアとの最終戦でかなりいい試合をしたアイルランドが、ひょとすると、フランスを喰うかもしれません。アイルランドがフランスの攻撃を耐えながら、こつこつと点数を重ねていければ、アイルランドにも勝機あり。しかし、やはり最後は実力差が出て、10点差以内でフランスの勝ちかなぁ…。
準決勝 第4試合
イングランド vs ウェールズ
いやぁ、一次予選最終戦となったニュージーランド vs ウェールズには、本当にはらはらさせられました。
正直、ウェールズがここまでやるとは思わなかった…。この勢いでイングランドにいどめれば、接戦に持ち込める可能性はあるような気がします。対するイングランドは最終戦前半はいまひとつの調子…。とは言え、当然修正はかけてくるでしょうから、やはりイングランドの優位はかわらずでしょう。ウェールズの健闘を期待して、15点差以内でイングランドの勝ち。
準決勝第1試合、第2試合が11月8日、残りが11月9日です。うーん。楽しみ!
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