昨夜、日本テレビ系の「行列のできる法律相談所」を見ていたら、残業についての話をやっていた。
いつも残業している社員が、突然提示で帰るようになった。勤務表を見ると、家で残業をしたことになっている。話を聞くと、妻が病気になったため、仕事を家に持ち帰って、家で残業をしていたと主張。また、与えられていた仕事量は、誰が見ても定時間内だけでは終わらない量だった。
しかし、上長は会社にいなかったんだから残業にはならないと主張。
さて、残業は認められるのか?という問題。
どう思います(思いました)?
まず、ちょっと前提に無理がある問題という感じがした。
まず、月末の勤務表を見るまで、この社員の作業を把握していなかった上長なんて…。本当にこんなにコミュニケーションのない会社があったら、残業云々の話じゃなく危ないと思う。それから、与えられていた仕事量が誰が見ても定時間内で終わらないっていうのも、どうなんでしょう?そんなことわかるか?まぁそういうことはあるとして、もし、そういう仕事を与えていたら、なおのこと、進捗フォローしなきゃ。
それは別として、私が考えたのは「残業は認められない」。
上長の言う「会社にいなかった」というのは理由にならない。場所は関係ない。しかし、この場合、上長からの指示で家で残業したわけでもなく、勝手にやっていただけ。つまり、仕事として拘束されていない時間に自己の裁量をもって仕事をしていただけということは、会社が残業代を払わなければならない、ってことはないだろうと思った。だいたい、本来残業は会社側からの指示を持ってやるものである(もちろん、自己判断でやっているのが現状ですが、決まりの上ではこう)ので、その意味でも残業とは認められない…と、考えた。
ところが、4人の弁護士のうち、3人が認められると回答。
正直、嘘でしょう…って感じ。いちおう解説してたけど、個人的にはいまひとつ納得できない。
まぁ、まともに部下の管理もできない管理職を置いている会社が悪いって考えれば、残業代を払ってやってもいいかもしれないですけど。
所詮はバラエティ番組なんだから、そんなに真面目に考えなくてもいいのかもしれないけど、こういうのを見て、「あぁ、家で仕事しても残業になるんだ…」なんてこと考える人が出たらどうするの?なんて思ってしまった。(いくらなんでも、そんな奴はいないか…)
日本にいらっしゃるのですか?仲の良い総務人勤に聞いてみました。「このコメントに近い見解ですね。ただ、慣習として今まで残業をどのように管理してきたか、ということも問われるはずですので、残業とは認められないにしても、会社へも労基署からなんらかの指導がされるとは思いますが。」とのことでした。テレビの影響は?「あるかも知れませんね。“不当労働行為”の意味を履き違えて、残業指示関連で文句を言ってきた社員も先日いましたから。」ですと...。
返信削除コメントありがとうございます>thin_lock殿
返信削除はい。来月末くらいまで日本にいます…(^_^;
それはそれとして。
まぁこの例は極端なものだと思いますし、所詮バラエティー。実際の現場でこんなことって、普通のコミュニケーションがあれば起こらないだろうし、起こってはいけないことのような気がします。
やる方もさせる方も、少しは労基法とか勉強した方がいいかもしれません…と、ちょっと思ったりします。