ΑΩ(アルファ・オメガ)?超空想科学怪奇譚小林 泰三







タイトルにある「超空想科学怪奇譚」は、文庫化の際に付けられたもののようで、私が図書館から借りて読んだ単行本には、この部分は記載されていませんでした。
で、あいかわらず、スプラッターな表現てんこもりの小説なのですが、SF好きの私ととしては、とても楽しめた作品でした。
※ ちょっとネタバレあり
この本のAmazonのレビューにも書かれているのですが、この小説、ずばり「ウルトラマン」なのです。まさに。私はほとんど予備知識なしでこの本を読み始めたため、思わず「ニヤリ」とさせられてしまいました。初代ウルトラマンを知っている(第一話というか、どのようにウルトラマンが地球に来たかを知っている)方は、この小説を読んでいて、間違いなく「ニヤリ」とすることでしょう。
いちおう「角川ホラー文庫」ですが、スプラッターな表現以外では、あまりホラーという感じはせず、あえて分類するとすれば「SF小説」という分類になるのではないかと思います。特に第一部のあたりは、もう完全にSFの世界で、かなり理屈っぽい文章が続くので、あまり理屈っぽいのは…とか、SFはどうも…とかいう方には、少々読み辛い(ある意味苦痛)な感じがするかと思いますが、そこを超えれば、あとはたっぷり「ウルトラマン」の世界を堪能できるのではないでしょうか。
ということで、「ウルトラマン」が好きだった方には、もうおすすめです。
��それにしても、文庫版の「超空想科学怪奇譚」はよけいじゃないのかなぁ…。「AΩ」だけの方が、なんかちょっと神秘的でいいような気がするのですが…)
ΑΩ(アルファ・オメガ)—超空想科学怪奇譚/小林泰三
返信削除電磁生命体の「影」を追い求めて、「ガ」は地球へとやってきた。「ガ」の引き起こした事故により、死亡した諸星隼人は「ガ」の力により甦る。諸星と「ガ」は「影」を追い詰めることができるのか。そして謎の宗教団体「アルファオメガ」